先輩弁護士インタビュー１
「同質化と多様化」を融合させることで、
当事務所ならではの新しい価値を提供したい
竹ノ谷健人
Kento Takenoya
【Profile】
高校時代にアメリカンフットボール部に所属していた、身長186cmの偉丈夫。2016年９月入所。
┃弁護士を志した理由
中高一貫の大学付属校に通っており、当初は理工学部への進学を考えていましたが、「法律を知っておいた方が社会に出たときに役立つだろう」という軽い気持ちで、高校３年次の選択授業である「法律学入門」という授業を受講することにしました。これがきっかけとなって法律に興味が湧き、法学部法律学科に進学することを決めました。
法律に興味があったものの、大学に進学したときは、まだ弁護士を志していたわけではありませんでした。ただ、大学で法律の授業を受けているうちに「法律を使った仕事がしたい」という思いが強くなり、大学１年の夏頃から司法試験合格を目指した勉強を始めました。
┃学生時代の過ごし方と就職活動
大学時代から人に教えることが好きで、高校時代・大学時代共に、定期試験直前に友人から頼まれて勉強会を開いたり、アルバイトで小学生向けの家庭教師をしたりしていました。「どう伝えたら分かりやすいか」「どう伝えたら理解してもらえるか」ということを考えながら教えていたという経験は、今の弁護士業務にも役立っていると思います。
┃印象に残った出来事
仕事とは直接関係しませんが、入所直後に豊島から誘われた沖縄のロードレース大会が強く印象に残っています。
豊島から誘われたとき、一度は「ロードバイクは持ってません」と断ったのですが、何とタイミングの良いことに父が趣味でロードバイクを始めた時期だったので、父親からロードバイクを借りて出場することになりました。その後、参加する大会では１日で160km以上走らなければならないと知り、慌てて何回か練習走行に行きました。
大会当日のスタートは朝７時で、夕方６時にはゴールラインが閉まってしまいます。ゴールラインが閉まるだけならまだしもゴールが遅くなってしまうと、帰りの飛行機にも間に合わなくなってしまいます。最初は豊島や豊島の友人の弁護士などと一緒に走っていたのですが、飛行機の時間に間に合わなくなる可能性が高くなったため、お昼を少し過ぎたあたりで、余裕のあるグループが先行してゴールし、荷物をまとめてすぐにホテルを出発できるように準備しておくことになりました。
一方、大会初参加の私は、とにかく夕方６時までにゴールすることを目指すことになりました。ロードバイクに付けたサイクルコンピューターとにらめっこして、ロードバイクの速度と残りの距離を計算しながら走り、どうにかこうにか夕方５時59分にゴールすることができました。
後から聞いた話ですが、豊島は私が夕方６時までにゴールするのは正直難しいと考えていたようです。それもあってか、ゴールした後に豊島と会ったとき、豊島は「できたじゃないか、やったな！」と自分のことのように喜んでくれました。今から振り返ると、「できる、できない」という視点ではなく、「やる、やらない」という視点で物事を考えてほしいというチャレンジ精神を持って欲しいという思いが、豊島にはあったのだと思います。
┃課題と展望
たった一つの正解がない問題で、そのクライアントにとって最も良い選択肢をクライアントに示す能力、すなわち「問題解決力」をもっと磨いていきたいと考えています。「既存の法規制の中で、クライアントの要望を100％に近い形で実現するにはどうすればよいか？」「クライアントにとって、どのように紛争を解決することが最も望ましいか？」といった問題には無限の選択肢があります。そのような問題に対応するためには、日々の勉強ももちろん必要ですが、何より一つ一つの案件で深く考え抜く経験が必要だと考えています。
┃応募者の皆さんへ
当事務所では「同質化と多様化」という言葉がよく使われます。「同質化」とは、同じ法律事務所で働くメンバーとして求められる最低限の知識・能力はメンバー全員に身につけて欲しいということであり、「多様化」とは、各メンバーには他のメンバーに負けない自分だけの知識・能力を身につけて欲しいということです。
「同質化・多様化」を実現するために、当事務所では、OJTのみならず、若手弁護士向けにOff-JTのためのプログラムを作成し、若手弁護士の成長にも力を注いでいます。ただ、これはあくまで成長のためのツールに過ぎず、仕事をしていれば自然と成長できるわけではないところが悩ましいところです。
「弁護士として成長したい」という意欲と、何事にも主体的に取り組む気概を持って、ぜひとも扉を叩いてください。そんな方との出会いを心から楽しみにしています。
